オフィスゾーニングとは?働きやすい環境を作るためのポイントも解説!

オフィスの移転やリニューアルを検討する際、「ゾーニング」という言葉を耳にしたことはありませんか。従業員が働きやすい環境を構築し、生産性を向上させるためには、このゾーニングの考え方が重要になります。
この記事では、オフィスのゾーニングについて、オフィス移転・改装を手がける株式会社オリバーが解説します。
- オフィスにおける「ゾーニング」とは?
- ゾーニングとレイアウトの違い
- オフィスゾーニングがもたらす3つのメリット
- オフィスゾーニングの種類【4つの機能スペース】
- オフィスゾーニングの種類【3つのスタイル】
- オフィスゾーニングの進め方
- オフィスゾーニングを成功させるためのポイント
について、詳しく解説します。
オフィスにおける「ゾーニング」とは?

オフィスにおける「ゾーニング」とは、空間を機能や用途別に分けておおまかな位置関係を決めることです。具体的には、「ここは来客対応のエリア」「ここは従業員が集中して作業するエリア」といったように、空間の役割を大枠で決めていく計画段階の作業です。このゾーニングが不十分だと、動線が非効率になったり、セキュリティに問題が生じたりと、後々のオフィス運用に大きな影響を与えてしまいます。
ゾーニングとレイアウトの違い
ゾーニングとレイアウトは密接に関連していますが、行う順番が異なります。ゾーニングが空間の「役割」を決める大枠の設計であるのに対し、レイアウトはゾーニングで決められた各エリア内に、デスクや椅子、キャビネットなどの家具や什器を具体的に「配置」していく作業を指します。
| 項目 | ゾーニング | レイアウト |
| 目的 | 空間の用途・役割を決定する | 家具や什器の具体的な配置を決める |
| 段階 | 計画の初期段階(大枠の設計) | 計画の中期段階(詳細な設計) |
| 内容 | エリア分け、機能の割り当て | デスク配置、通路幅の決定 |
オフィスゾーニングがもたらす3つのメリット
適切なゾーニングは、単に見栄えの良いオフィスを作るだけでなく、企業の成長を支える多くのメリットをもたらします。ここでは、代表的な3つのメリットについて解説します。
業務効率と生産性の向上
業務の流れや部署間の連携を考慮してゾーニングを行うことで、従業員の無駄な移動を削減し、業務効率を大幅に向上させることができます。例えば、連携の多い部署同士を近くに配置したり、コピー機や資料室など、全部署が頻繁に利用する機能をオフィスの中心に置いたりすることで、動線がスムーズになります。これにより、従業員は本来の業務に集中しやすくなり、オフィス全体の生産性向上に繋がります。
コミュニケーションの活性化
ゾーニングは、従業員同士のコミュニケーションを意図的に創出するためにも有効な手段です。例えば、部署間の垣根を越えた交流を促すために、あえて様々な動線が交差する場所にカフェスペースやリフレッシュゾーンを設けるといった手法があります。このような偶発的なコミュニケーションが生まれる場は、新たなアイデアの創出や円滑な情報共有を促し、組織の一体感を高める効果が期待できます。
セキュリティレベルの強化
オフィスには、社外秘の情報や個人情報など、厳重に管理すべき情報資産が多数存在します。ゾーニングによって、誰でも入れる「パブリックゾーン」と、社員のみが入れる「ワークゾーン」、さらに限られた役員や管理者のみが入室できる「セキュリティゾーン」を明確に区分けすることで、情報漏洩のリスクを大幅に低減できます。来訪者の動線と従業員の動線を分離するだけでも、セキュリティレベルは大きく向上します。
オフィスゾーニングの種類【4つの機能スペース】
オフィスのゾーニングの種類には、大きく4つの機能スペースがあります。
- パブリックスペース
- 共有スペース
- ワークスペース
- セキュリティースペース
それぞれのスペースの役割と配置のポイントを理解しましょう。
パブリックスペース
エントランスや受付、応接室など、社外の来訪者も利用するエリアです。企業の「顔」となるスペースでもあるため、清潔感やブランドイメージを意識したデザインが求められます。来訪者が執務エリアを通らずに目的の場所へ行けるような動線計画が重要です。
共有スペース
会議室やセミナールーム、リフレッシュスペース、社員食堂など、従業員と来訪者が共に利用する可能性があるエリアです。多くの人が利用するため、誰もがアクセスしやすい場所に配置することが望ましいでしょう。
ワークスペース
従業員が日常的に業務を行う執務エリアです。業務に集中できる環境であることが最も重要ですが、部署内のコミュニケーションの取りやすさも考慮する必要があります。基本的には社外の人が立ち入らないようにゾーニングします。
セキュリティスペース
役員室やサーバールーム、経理部門、機密文書の保管庫など、限られた従業員のみが立ち入りを許可される高度な機密情報を取り扱うエリアです。オフィスの最も奥まった場所や、入退室管理システムを導入しやすい場所に配置し、最高レベルのセキュリティを確保します。
オフィスゾーニングの種類【3つのスタイル】
また、オフィスのゾーニングの種類には、大きく次の3種類のスタイルもあります。
- クローズスタイル
- ハーフオープンスタイル
- オープンスタイル
それぞれ、コミュニケーション、セキュリティに対する特徴が異なります。
1.クローズスタイル

部屋を使用する人(来客、一般社員、マネージャー)ごとに間仕切りを設けて、部屋を分けているゾーニングです。
エントランスからは、一度廊下に入ってから各部屋につながる動線となっています。
そのため、従業員だけが使うエリアに来客が入ってしまうといったことがなく、セキュリティが高いゾーニングといえます。
また、マネージャーが使用する部屋と一般社員が使用する執務室は分けられており、社内でも役割によって空間が仕切られています。
一方、リフレッシュスペースと執務室の間に間仕切りはなく、執務室の一部がリフレッシュスペースとなっているゾーニングです。
2.ハーフオープンスタイル

来客と従業員で空間を分けているゾーニングです。
一般社員とマネージャーは同じ空間を利用します。
来客が執務室に入らないようにするため、エントランスから直接出入りできる会議室が用意されています。
一方、従業員だけで使用する会議室は別に用意されており、執務室から直接入れるようになっています。
マネージャーは、一般社員と同じ空間で執務を行います。
リフレッシュスペースと執務室の間に間仕切りはなく、執務室の一部がリフレッシュスペースとなっているゾーニングです。
3.オープンスタイル

先述のハーフオープンスタイルより、来客が利用するスペースと従業員が利用するスペースが混ざったゾーニングです。
執務室の面積は少なくなっている分、エントランスにある「オープンミーティングスペース」が用意されています。
オープンミーティングスペースでは、来客との簡単なミーティングだけでなく従業員同士のコミュニケーションにも利用されます。
来客と長時間のミーティングが必要な場合は、エントランスから直接出入りできる会議室が用意されています。
従業員だけで使用する会議室も別に用意されており、執務室から直接入れるようになっています。
マネージャーは、一般社員と同じ空間で執務を行います。
リフレッシュスペースと執務室の間には間仕切りが設けられており、よりリフレッシュしやすい空間が用意されているゾーニングです。
オフィスゾーニングの進め方
実際にオフィスゾーニングを進める際の具体的な手順を、ステップに分けて解説します。この流れに沿って計画を進めることで、抜け漏れのない効果的なゾーニングが可能になります。
ステップ1:目的の明確化
まず初めに、「何のためにオフィスのゾーニングを行うのか」という目的を明確にします。「コミュニケーションを活性化したい」「ウェブ会議に集中できる環境が欲しい」「部署間の連携をスムーズにしたい」など、現状の課題と目指すべきゴールを具体的に定義することが、計画の軸となります。
ステップ2:必要な機能の洗い出し
目的が明確になったら、その目的を達成するためにオフィスにどのような機能が必要かを洗い出します。例えば、「コミュニケーション活性化」が目的なら、「カフェスペース」「雑談もできるミーティングエリア」「1on1ブース」など、具体的なスペースをリストアップしていきます。
ステップ3:セキュリティレベルに応じたゾーニング
洗い出した各機能を、前述した4つのスペース(パブリック、共有、ワーク、セキュリティ)に分類し、セキュリティレベルを設定します。これにより、どの機能をどこに配置すべきかの大枠が見えてきます。
ステップ4:動線を考慮した配置
各スペースの配置を決める上で最も重要なのが「動線」です。従業員の動線と来訪者の動線が交錯しないように計画することが基本です。また、使用頻度の高い会議室やコピー機などへのアクセスを短くするなど、業務効率を意識した配置を検討します。
ステップ5:オフィスレイアウトへの落とし込み
ゾーニング計画が固まったら、最終ステップとして具体的なオフィスレイアウトの設計に入ります。各ゾーンにデスクや椅子、収納棚などの家具を配置し、通路幅や一人当たりのスペースを確保します。建築基準法や消防法などの関連法規も遵守する必要があるため、専門家の意見も取り入れながら進めると良いでしょう。
【関連記事】
オフィスのデスク配置の決め方は?配置のパターンや導入における注意点も解説|オフィスコラム|株式会社オリバー Place2.5
オフィスゾーニングを成功させるためのポイント

効果的なゾーニングを実現するためには、押さえておきたいポイントがいくつかあります。 以下にて紹介いたします。
「動線」「向き」「距離感」を意識する

オフィスのゾーニングする際は
- 動線・人の流れ
- 向き
- 距離感
を常に意識しています。
これらの組み合わせによって、仕事の効率がアップしたり、逆に仕事がやりにくくなったりします。
動線
特に業務効率に影響するものとして、動線が挙げられます。
例えば
- お客さまを出迎える部署があるなら、入り口の近くに配置する
- 書庫やコピー機を多用する部署があるならば、その近くに配置する
- 関連が多い部署同士は、近くに配置する
これらによって、動線を短くすることができます。
動線は短くするだけでなく、あえて複数の動線が重なるように設計することもあります。
それは例えば、他部署とのコミュニケーションを活発化させたいという場合です。
カフェスペースを部屋の中央に配置し、様々な部署からの動線がそのカフェスペースを通るように設計します。
そうすることで交流する機会を増やすことができるため、結果的にコミュニケーションを活発化させることができます。
向き
さらに、視線の向きも利用者の心理的な感情に影響があります。
例えば
- 向かい合ってコミュニケーションを取りやすくする
- 背合わせにすることで集中して作業できるようにする
- 壁や窓に向かうことで、落ち着いて休憩できるようにする
など、視線の向きを工夫したレイアウトにすることで、より使い勝手がよく居心地のよいオフィスにすることができます。
距離感
スペース同士を、近くに配置するのか、それとも遠く離して配置するのか、といった距離感を考えることも重要です。
近くに配置することで、例えばさっと集まってショートミーティングを実施するといったこともしやすくなります。
一方、集中したい人が利用する集中エリアは、コミュニケーションエリアなど話し声が発生するエリアとは離れて配置することが必要になります。
そういったことを絶えず考えながらレイアウトを検討することが大切です。
もちろん、細部の寸法という意味での距離感も重要です。
これは、例えば
- 通路幅を何cm以上にしないと、人同士がぶつかりやすくなってしまう
- 収納の前面にはどれぐらいのスペースがないと、物の出し入れが難しくなる
といったことです。
これらの寸法は、設計においては基礎的なことで、絶対に守る必要がある最低限の検討事項です。
代表的な寸法について、次に解説します。
使い勝手のよいオフィスにするために、細部の寸法も押さえる
使い勝手のよいオフィスのためには、細部の寸法を適切な寸法で設計することが必要です。
その中で代表的な2つの寸法についてご紹介します。
- 1人当たりの執務スペースの幅
- 通路の幅
1人当たりの執務スペースの幅
1人が使用する執務スペースの幅は、1,200mmが主流です。
コンパクトなスペースであれば、1,000mmといった場合もあります。
役職者やデュアルディスプレイを利用する方が使用する場合は、1,400mm程度が適切でしょう。
また、近年一般的になりつつあるフリーアドレス型のオフィスでは、カフェテーブルのようなデスクを使用する場合もあります。
サイズは、幅700mm程度と上記のスペースよりコンパクトですが、ノートパソコンが普及したために実現できているという背景があります。
また大きなテーブルを複数人で使用する場合もあり、1人が使用するデスクサイズという考えが、以前より意識されなくなってきています。
通路の幅

- 2人すれ違うためには、最低1,200mmの幅が必要です
また、デスクとデスクの間の通路は次のとおりです。

- 横並びにデスクが並ぶ場合は、最低600mm。
- デスクが背中合わせに並ぶ場合は、最低1,600mm。快適に利用する場合は2,000mm。
デスクの背面に書庫がある場合の通路は次のとおりです。

- 書庫の扉が引き違いの場合は、最低1,200mm
- 書庫の扉が開き戸の場合は、最低1,600mm
- 多くの人が行き交うメイン動線
- カフェなど人が集中する場所の付近
- コピー機などの周辺
など、通常の通路より多くの人が通る場合は、さらに通路幅は広く取る必要があります。

自社の業務効率にあったデスクレイアウトを選択する
執務スペースのデスクのレイアウトには、いくつかのパターンが挙げられます。
例えば
- 対向型デスクレイアウト
- 同向型デスクレイアウト
- 卍型デスクレイアウト
- リンク型デスクレイアウト
- ベンゼン・背面型デスクレイアウト
と呼ばれるデスクレイアウトです。
それぞれの形にはメリット、デメリットがあるため、自社の業務における効率を踏まえたうえで、どういったデスクレイアウトにするのかを選択する必要があります。
対向型デスクレイアウト

最もオーソドックスなレイアウトです。
スペース効率がよいため、多くのオフィスで採用されてきました。
同向型デスクレイアウト

銀行店舗等で見られるレイアウトです。
来客と対面することができるため、受付業務があるオフィスに採用されてきました。
卍型デスクレイアウト

スペース効率は低いですが、目線が合いにくいため、ある程度のプライバシーが確保できるレイアウトです。
リンク型デスクレイアウト

デスクの形状が特徴的です。
書類を多く使ったり、複数のモニターが必要など、広いデスクが必要な業務スタイルで導入される傾向があります。
卍型と同様、スペース効率は低いですが、目線が合いにくいため、ある程度のプライバシーが確保できるレイアウトです。
ベンゼン・背面型デスクレイアウト

スペース効率が高く、背中合わせでのコミュニケーションを重視したレイアウトです。
一方、ユニットを超えたコミュニケーションは取りづらくなります。
以上が、代表的なデスクレイアウトです。
デスクレイアウトは、必ずしもどれか一つに絞らなくても構いません。
そのオフィスでの業務内容を踏まえ、複数のデスクレイアウトを組み合わせたり、そのオフィス独自のレイアウトを選択するのがよいでしょう。
おしゃれなオフィスのためには、ゾーニングやレイアウトだけでなくインテリアデザインも併せて検討する
おしゃれなオフィスをつくるためには、ゾーニングやレイアウトだけでなく、インテリアデザインも検討する必要があります。
インテリアデザインでは、色、形、素材を主に検討します。
- 家具
- 室内の仕上げ(床、壁、天井)
- 照明器具やブラインド、グリーン、アートなどの装飾
などが対象です。
例えばテーブルの形について検討する際、四角いものがずらっと並ぶのではなく、丸いテーブルがいくつか混じっていたり、角度を付けて斜めに置いたり、といった検討です。
他にも、会議室の形を一般的な長方形にするのではなく、壁を1辺斜めに切り替えるなどすると、見た目に動きが出て、おしゃれに仕上げることもできます。
以下の写真はオリバーの東京日本橋オフィスのミーティングスペースです。

この場所には完全に区切られた会議室を用意する必要がなかったため、適度に空間を区切ることができる、木製のルーバーを用いました。
木の質感と円形に仕上げたことで、柔らかな印象を与え、オフィスの中のアクセントにもなっています。
おしゃれなオフィスづくりのためには、ゾーニング、レイアウト、インテリアデザインの3つを工夫する必要があります。
コミュニケーションを活性化させるフリーアドレス「ABW型オフィス」
フリーアドレスとは、オフィスの中で固定の席を持たずに、自分の好きな場所で働くというワークスタイルのことです。
また、フリーアドレスの中には
- フリーアドレスデスク型
- ABW型
という2つのレイアウト方法があります。
特にABW型は、コミュニケーションを活性化させるために有効なレイアウトで、近年多くの企業が導入しています。

ABWは、Activity Based Workingの略で、活動(働くシーン)に応じた環境で仕事をするスタイルのことで、自由な働き方を推奨するスタイルとなります。
オフィス内には執務デスクだけでなく、ミーティングテーブル、ソファ、集中ブースなど様々な種類の働く場が用意され、各個人が自分の業務に合う場所を選択できる働き方です。
コミュニケーションエリアと集中エリアの距離を遠ざけてゾーニングするということも可能です。
例えばカフェスペースなど、人が集まりやすい場所をレイアウトすることで、普段コミュニケーションを取ることが少ない他部署の方とのコミュニケーションも発生させることができます。
導入に関して注意するべき点もあります。
それは、ABWがその企業に適しているかどうかの検討です。
そのためには
- 現在どういう働き方をしているのか
- 今後どのような働き方にしていきたいのか
- ABWを取り入れるための環境(各自へのノートパソコンや携帯電話の導入など)が整えられるか
といった、事前のヒアリングが非常に重要です。
適しているかの検討ができないままABWを導入すると、必要な席が足りなかったり、誰も使用しない席が発生するなど課題が残るオフィス移転・改装となってしまいます。
フリーアドレスに関しての詳しい説明は以下を参考にしてください。
→ フリーアドレスとは?オフィスに導入するとどんな働き方になる?事例とアンケート結果も紹介
スペースを有効に使うレイアウトのポイントは「兼ねる」

オフィスのレイアウトにおいて、スペースが足りないという課題をお持ちのお客さまは多くおられます。
また、限られたスペースをもっとも有効な方法で活用したいと考えることは、どの企業においても必要なことです。
オリバーがオフィスのレイアウトを検討する際は、時間帯によって誰も使われていないエリアがないかを検討します。
例えば
- 普段は執務のスペースとして利用している場所を、机を付けることでミーティングスペースとして使う
- お昼の時間帯は食事をとるスペースとして利用するが、それ以外の時間はミーティングスペースとして利用する
といったことです。
他にも、各部署の従業員がオフィスを利用するシーンを1日の時間軸で検討し、どの時間帯にどのような使われ方が多いのかを整理することで、見つけることもできます。
移転先を決める際は「テストフィット」を実施する
移転先のテナントビルを探している際に実施できる「テストフィット」というものはご存じでしょうか。
これは、部屋を契約する前に、大枠のゾーニングやレイアウトを検討してみる取り組みです。
- 会議室はいくつレイアウトできそうか
- 座席はどれくらい用意できそうか
- フリーアドレスならどれぐらいの余裕が出そうか
- 休憩室は作れそうか
など、広さの目安を把握することができます。
そうすることで
- このビルは、狭すぎて必要な機能がレイアウトできない
- このビルは、広すぎてスペースを持て余してしまう
といったことを契約前に把握することができます。
オリバーでもお客さまのご要望に応じて実施しており、適切なオフィスを借りることに貢献しています。
数年先を見据えて席数を設定する
移転や改装を実施する時点でのオフィス利用者の人数や各部署の役割などを把握することは、押さえるべき点ですが、その数年先まで見据えたオフィスにすることが必要です。
もし数年後に大幅な増員がある場合は、せっかく作ったオフィスがすぐに手狭になってしまいます。
逆に、部署統合などがおこなわれ、利用人数が減る場合は、スペースが余ってしまいます。
2、3年後の採用計画を踏まえずに、オフィス設計をして席数がたりなくなってしまったということは、発生しやすい問題です。
先の採用計画や、組織を見据えて計画を進めることが大切です。
従業員の意見をヒアリングする
オフィスを実際に利用するのは従業員です。担当者だけで計画を進めてしまうと、現場の実態にそぐわない、使い勝手の悪いオフィスになってしまう恐れがあります。アンケートやワークショップなどを通じて、各部署の業務内容や連携の仕方、現状の課題や要望などを丁寧にヒアリングし、計画に反映させることが成功の鍵です。
まとめ
以上、オフィス移転・改修を手がける株式会社オリバーの視点から、
- オフィスにおける「ゾーニング」とは?
- ゾーニングとレイアウトの違い
- オフィスゾーニングがもたらす3つのメリット
- オフィスゾーニングの種類【4つの機能スペース】
- オフィスゾーニングの種類【3つのスタイル】
- オフィスゾーニングの進め方
- オフィスゾーニングを成功させるためのポイント
についてご紹介しました。
オフィスのレイアウトは、デスクのレイアウトだけでなく、オフィス全体のゾーニングをしっかり計画することが重要です。
よく検討されたオフィスのレイアウトは、
- コミュニケーションが増える
- 生産性・効率をアップする
といった効果を生み出します。
今回のコラムをオフィスレイアウトの考え方として、活用ください。