オフィスのレイアウトは「ゾーニング」がカギ!レイアウトのポイント11選とゾーニング事例3件をご紹介
オフィス移転や改装を担当する担当者の中には、
- どんなオフィスレイアウトにしたら使い勝手がよくなるのかよくわからない
- オフィスのレイアウトで失敗したら困る
- せっかくリニューアルしてもレイアウトがワンパターンで代わり映えしない
- オフィス移転や改装において、デスクのレイアウトだけ考えていてよいのだろうか
と悩んでいるという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、オフィスのレイアウトについて、オフィス移転・改装を手がける株式会社オリバーが解説します。
- デスクのレイアウトだけではない、オフィス全体のレイアウト「ゾーニング」とは?
- オフィス移転・改装を成功させるレイアウトのポイント11選
- 社内でオフィスレイアウト変更案への賛同を得るためのコツ
- オフィスレイアウトを成功させるための業者選び
について、詳しく解説します。
デスクのレイアウトだけではない、オフィス全体のレイアウト「ゾーニング」とは?
オフィスのレイアウトというと、「執務デスクをどのようにレイアウトするのがよいのか」といったデスク同士の関係性に着目されることが多くありました。
しかしオリバーでは、個々のデスクレイアウトも大事ですが、同時にオフィス全体のレイアウトも考えることも重要と考えています。
オフィス全体のレイアウトは「ゾーニング」と呼ばれます。
オフィス全体のレイアウト「ゾーニング」とは?
オフィスにおける「ゾーニング」とは、空間を機能や用途別に分けておおまかな位置関係を決めることです。
それぞれの機能や用途に対して、
- どれくらいの広さにするのか
- 相互の関係性に問題がないのか
などを検討することになります。
例えば機能や用途には
- 受付ゾーン
- 応接ゾーン
- 執務ゾーン
- 会議ゾーン
- コミュニケーションゾーン
- リフレッシュゾーン
- 倉庫やサーバー室のゾーン
などが挙げられます。
これらのゾーンをどこに配置するのかを検討することになります。
オフィスに求める目的によっては、複数の機能を兼ねたようなゾーニングをおこなうこともあります。
さらに
- 従業員だけが使うゾーン
- 従業員も来客も使うゾーン
- 来客だけが使うゾーン
といった視点や
- どのゾーンとどのゾーンを隣り合わせにするのか
- どのゾーンとどのゾーンを離れた場所に配置するのか
といった視点も、ゾーニングの検討に必要となります。
よく練られたゾーニングでは、
- コミュニケーションが増える
- 生産性・効率がアップする
といった効果を生み出すことができます。
逆に、問題のあるゾーニングであれば、例えいくらおしゃれなインテリアに仕上げたとしても使い勝手の悪いオフィスになってしまうこともあります。
ゾーニングの種類
ゾーニングの種類には、大きく分けて次の3種類があります。
- クローズスタイル
- ハーフオープンスタイル
- オープンスタイル
それぞれ、コミュニケーション、セキュリティに対する特徴が異なります。
1.クローズスタイル
部屋を使用する人(来客、一般社員、マネージャー)ごとに間仕切りを設けて、部屋を分けているゾーニングです。
エントランスからは、一度廊下に入ってから各部屋につながる動線となっています。
そのため、従業員だけが使うエリアに来客が入ってしまうといったことがなく、セキュリティが高いゾーニングといえます。
また、マネージャーが使用する部屋と一般社員が使用する執務室は分けられており、社内でも役割によって空間が仕切られています。
一方、リフレッシュスペースと執務室の間に間仕切りはなく、執務室の一部がリフレッシュスペースとなっているゾーニングです。
2.ハーフオープンスタイル
来客と従業員で空間を分けているゾーニングです。
一般社員とマネージャーは同じ空間を利用します。
来客が執務室に入らないようにするため、エントランスから直接出入りできる会議室が用意されています。
一方、従業員だけで使用する会議室は別に用意されており、執務室から直接入れるようになっています。
マネージャーは、一般社員と同じ空間で執務を行います。
リフレッシュスペースと執務室の間に間仕切りはなく、執務室の一部がリフレッシュスペースとなっているゾーニングです。
3.オープンスタイル
先述のハーフオープンスタイルより、来客が利用するスペースと従業員が利用するスペースが混ざったゾーニングです。
執務室の面積は少なくなっている分、エントランスにある「オープンミーティングスペース」が用意されています。
オープンミーティングスペースでは、来客との簡単なミーティングだけでなく従業員同士のコミュニケーションにも利用されます。
来客と長時間のミーティングが必要な場合は、エントランスから直接出入りできる会議室が用意されています。
従業員だけで使用する会議室も別に用意されており、執務室から直接入れるようになっています。
マネージャーは、一般社員と同じ空間で執務を行います。
リフレッシュスペースと執務室の間には間仕切りが設けられており、よりリフレッシュしやすい空間が用意されているゾーニングです。
オフィス移転・改装を成功させるレイアウトのポイント11選
次に、オフィス移転・改装を成功させるレイアウトのポイントをご紹介します。
- 最初に「オフィス移転・改装で何を叶えたいか?」を考える
- レイアウトの前に、ゾーニングを行う
- ゾーニングを検討するために、オフィス機能を整理しておく
- 「動線」「向き」「距離感」を意識したレイアウトがポイント
- 使い勝手のよいオフィスレイアウトのために、細部の寸法も押さえる
- 自社の業務効率にあったデスクレイアウトを選択する
- おしゃれなオフィスのためには、ゾーニングやレイアウトだけでなくインテリアデザインも併せて検討する
- コミュニケーションを活性化させるフリーアドレス「ABW型オフィス」
- スペースを有効に使うレイアウトのポイントは「兼ねる」
- 移転先を決める際は「テストフィット」を実施する
- 数年先を見据えて席数を設定する
1.最初に「オフィス移転・改装で何を叶えたいか?」を考える
オフィス移転や改装のプロジェクトを進めるにあたって、いきなりオフィスレイアウトを検討することは得策ではありません。
企業にとって価値のあるオフィス改装を行うためには、最初にオフィス改装プロジェクトのゴールを決めることが大切です。
それは、移転や改装によって「何を実現したいのか」を決めることです。
例えば
- 従業員のモチベーションをアップさせたい
- 従業員同士のコミュニケーションを増やしたい
- 生産性・効率をアップさせたい
- 採用を強化したい
などが挙げられます。
これらのゴールを決めるためには、多くの場合、社内を巻き込んだ取り組みが必要になります。
- 従業員が会社や他の従業員に対して何を感じているのか
- どういう会社になってほしいと感じているのか
- 従業員は、自身がどう働きたいと思っているのか
- 経営層の考えやビジョンに対して、従業員は共感できているのか
これらのことを引き出したうえで、「何を実現したいか」を検討すると、より良い内容を検討することができるのです。
詳しくは以下を参考にしてください。
→ オフィス改装を成功させるカギは「何を実現したいのか」を決めること – 改装タスクリスト・事例あり
→ オフィスづくりに役立つコンセプトとは?具体例とともに必要性、決め方を紹介
2.レイアウトの前に、ゾーニングを行う
「オフィス移転・改装で何を叶えたいか?」を考えた後は、ゾーニングを検討します。
ゾーニングを検討せずにレイアウトを検討してしまうと、非常に使い勝手が悪いオフィスになってしまう可能性が高まります。
先述の、
- 従業員だけが使うゾーン
- 従業員も来客も使うゾーン
- 来客だけが使うゾーン
といったゾーン分けや
- どのゾーンとどのゾーンを隣り合わせにするのか
- どのゾーンとどのゾーンを離れた場所に配置するのか
といった工夫ができていないオフィスになってしまい、
- コミュニケーションが増える
- 生産性・効率がアップする
といった効果が生まれない可能性が高まります。
そのため、まずはゾーニングを検討し、その後レイアウトを検討します。
ゾーニングを失敗したままレイアウトを検討すると、いちから設計をし直さなくてはならない、といった問題が発生します。
3.ゾーニングを検討するために、オフィス機能を整理しておく
ゾーニングを検討するためには、必要なオフィス機能を整理しておく必要があります。
例えば、
- 会議室は何室なのか、何名くらいで使用するのか、お客様は入室されることはあるのか
- エントランスは、来客用と社員用を分ける必要があるのか、荷受けスペースは必要なのか
- 休憩室は別室で必要なのか、会議室など別のスペースと兼ねても問題がないのか
など、様々な機能について検討する必要があります。
ただし、その企業にとって必要な検討事項は異なってくるため、一概にリストをチェックするという方法は得策ではありません。
よい方法としては、現在使用しているオフィスの機能を洗い出し、
- 必要なものはどれか
- 不要なものはどれか
- 足りないものはどれか
を検討する方法がおすすめです。
さらに、「今まではないが、あったらいいかもと思うものは何か」「オフィスの機能で従業員から不満が出ているのはどこか」を社内で検討しておくのもよいでしょう。
4.「動線」「向き」「距離感」を意識したレイアウトがポイント
オフィスのレイアウトを検討する設計者は、
- 動線・人の流れ
- 向き
- 距離感
を常に意識しています。
これらの組み合わせによって、仕事の効率がアップしたり、逆に仕事がやりにくくなったりします。
動線
特に業務効率に影響するものとして、動線が挙げられます。
例えば
- お客さまを出迎える部署があるなら、入り口の近くに配置する
- 書庫やコピー機を多用する部署があるならば、その近くに配置する
- 関連が多い部署同士は、近くに配置する
これらによって、動線を短くすることができます。
動線は短くするだけでなく、あえて複数の動線が重なるように設計することもあります。
それは例えば、他部署とのコミュニケーションを活発化させたいという場合です。
カフェスペースを部屋の中央に配置し、様々な部署からの動線がそのカフェスペースを通るように設計します。
そうすることで交流する機会を増やすことができるため、結果的にコミュニケーションを活発化させることができます。
向き
さらに、視線の向きも利用者の心理的な感情に影響があります。
例えば
- 向かい合ってコミュニケーションを取りやすくする
- 背合わせにすることで集中して作業できるようにする
- 壁や窓に向かうことで、落ち着いて休憩できるようにする
など、視線の向きを工夫したレイアウトにすることで、より使い勝手がよく居心地のよいオフィスにすることができます。
距離感
スペース同士を、近くに配置するのか、それとも遠く離して配置するのか、といった距離感を考えることも重要です。
近くに配置することで、例えばさっと集まってショートミーティングを実施するといったこともしやすくなります。
一方、集中したい人が利用する集中エリアは、コミュニケーションエリアなど話し声が発生するエリアとは離れて配置することが必要になります。
そういったことを絶えず考えながらレイアウトを検討することが大切です。
もちろん、細部の寸法という意味での距離感も重要です。
これは、例えば
- 通路幅を何cm以上にしないと、人同士がぶつかりやすくなってしまう
- 収納の前面にはどれぐらいのスペースがないと、物の出し入れが難しくなる
といったことです。
これらの寸法は、設計においては基礎的なことで、絶対に守る必要がある最低限の検討事項です。
代表的な寸法について、次に解説します。
5.使い勝手のよいオフィスレイアウトのために、細部の寸法も押さえる
使い勝手のよいオフィスのためには、細部の寸法を適切な寸法で設計することが必要です。
その中で代表的な2つの寸法についてご紹介します。
- 1人当たりの執務スペースの幅
- 通路の幅
1人当たりの執務スペースの幅
1人が使用する執務スペースの幅は、1,200mmが主流です。
コンパクトなスペースであれば、1,000mmといった場合もあります。
役職者やデュアルディスプレイを利用する方が使用する場合は、1,400mm程度が適切でしょう。
また、近年一般的になりつつあるフリーアドレス型のオフィスでは、カフェテーブルのようなデスクを使用する場合もあります。
サイズは、幅700mm程度と上記のスペースよりコンパクトですが、ノートパソコンが普及したために実現できているという背景があります。
また大きなテーブルを複数人で使用する場合もあり、1人が使用するデスクサイズという考えが、以前より意識されなくなってきています。
通路の幅
- 2人すれ違うためには、最低1,200mmの幅が必要です
また、デスクとデスクの間の通路は次のとおりです。
- 横並びにデスクが並ぶ場合は、最低600mm。
- デスクが背中合わせに並ぶ場合は、最低1,600mm。快適に利用する場合は2,000mm。
デスクの背面に書庫がある場合の通路は次のとおりです。
- 書庫の扉が引き違いの場合は、最低1,200mm
- 書庫の扉が開き戸の場合は、最低1,600mm
- 多くの人が行き交うメイン動線
- カフェなど人が集中する場所の付近
- コピー機などの周辺
など、通常の通路より多くの人が通る場合は、さらに通路幅は広く取る必要があります。
6.自社の業務効率にあったデスクレイアウトを選択する
執務スペースのデスクのレイアウトには、いくつかのパターンが挙げられます。
例えば
- 対向型デスクレイアウト
- 同向型デスクレイアウト
- 卍型デスクレイアウト
- リンク型デスクレイアウト
- ベンゼン・背面型デスクレイアウト
と呼ばれるデスクレイアウトです。
それぞれの形にはメリット、デメリットがあるため、自社の業務における効率を踏まえたうえで、どういったデスクレイアウトにするのかを選択する必要があります。
対向型デスクレイアウト
最もオーソドックスなレイアウトです。
スペース効率がよいため、多くのオフィスで採用されてきました。
同向型デスクレイアウト
銀行店舗等で見られるレイアウトです。
来客と対面することができるため、受付業務があるオフィスに採用されてきました。
卍型デスクレイアウト
スペース効率は低いですが、目線が合いにくいため、ある程度のプライバシーが確保できるレイアウトです。
リンク型デスクレイアウト
デスクの形状が特徴的です。
書類を多く使ったり、複数のモニターが必要など、広いデスクが必要な業務スタイルで導入される傾向があります。
卍型と同様、スペース効率は低いですが、目線が合いにくいため、ある程度のプライバシーが確保できるレイアウトです。
ベンゼン・背面型デスクレイアウト
スペース効率が高く、背中合わせでのコミュニケーションを重視したレイアウトです。
一方、ユニットを超えたコミュニケーションは取りづらくなります。
以上が、代表的なデスクレイアウトです。
デスクレイアウトは、必ずしもどれか一つに絞らなくても構いません。
そのオフィスでの業務内容を踏まえ、複数のデスクレイアウトを組み合わせたり、そのオフィス独自のレイアウトを選択するのがよいでしょう。
7.おしゃれなオフィスのためには、ゾーニングやレイアウトだけでなくインテリアデザインも併せて検討する
おしゃれなオフィスをつくるためには、ゾーニングやレイアウトだけでなく、インテリアデザインも検討する必要があります。
インテリアデザインでは、色、形、素材を主に検討します。
- 家具
- 室内の仕上げ(床、壁、天井)
- 照明器具やブラインド、グリーン、アートなどの装飾
などが対象です。
例えばテーブルの形について検討する際、四角いものがずらっと並ぶのではなく、丸いテーブルがいくつか混じっていたり、角度を付けて斜めに置いたり、といった検討です。
他にも、会議室の形を一般的な長方形にするのではなく、壁を1辺斜めに切り替えるなどすると、見た目に動きが出て、おしゃれに仕上げることもできます。
以下の写真はオリバーの東京日本橋オフィスのミーティングスペースです。
この場所には完全に区切られた会議室を用意する必要がなかったため、適度に空間を区切ることができる、木製のルーバーを用いました。
木の質感と円形に仕上げたことで、柔らかな印象を与え、オフィスの中のアクセントにもなっています。
おしゃれなオフィスづくりのためには、ゾーニング、レイアウト、インテリアデザインの3つを工夫する必要があります。
8.コミュニケーションを活性化させるフリーアドレス「ABW型オフィス」
フリーアドレスとは、オフィスの中で固定の席を持たずに、自分の好きな場所で働くというワークスタイルのことです。
また、フリーアドレスの中には
- フリーアドレスデスク型
- ABW型
という2つのレイアウト方法があります。
特にABW型は、コミュニケーションを活性化させるために有効なレイアウトで、近年多くの企業が導入しています。
ABWは、Activity Based Workingの略で、活動(働くシーン)に応じた環境で仕事をするスタイルのことで、自由な働き方を推奨するスタイルとなります。
オフィス内には執務デスクだけでなく、ミーティングテーブル、ソファ、集中ブースなど様々な種類の働く場が用意され、各個人が自分の業務に合う場所を選択できる働き方です。
コミュニケーションエリアと集中エリアの距離を遠ざけてゾーニングするということも可能です。
例えばカフェスペースなど、人が集まりやすい場所をレイアウトすることで、普段コミュニケーションを取ることが少ない他部署の方とのコミュニケーションも発生させることができます。
導入に関して注意するべき点もあります。
それは、ABWがその企業に適しているかどうかの検討です。
そのためには
- 現在どういう働き方をしているのか
- 今後どのような働き方にしていきたいのか
- ABWを取り入れるための環境(各自へのノートパソコンや携帯電話の導入など)が整えられるか
といった、事前のヒアリングが非常に重要です。
適しているかの検討ができないままABWを導入すると、必要な席が足りなかったり、誰も使用しない席が発生するなど課題が残るオフィス移転・改装となってしまいます。
フリーアドレスに関しての詳しい説明は以下を参考にしてください。
→ フリーアドレスとは?オフィスに導入するとどんな働き方になる?事例とアンケート結果も紹介
9.スペースを有効に使うレイアウトのポイントは「兼ねる」
オフィスのレイアウトにおいて、スペースが足りないという課題をお持ちのお客さまは多くおられます。
また、限られたスペースをもっとも有効な方法で活用したいと考えることは、どの企業においても必要なことです。
オリバーがオフィスのレイアウトを検討する際は、時間帯によって誰も使われていないエリアがないかを検討します。
例えば
- 普段は執務のスペースとして利用している場所を、机を付けることでミーティングスペースとして使う
- お昼の時間帯は食事をとるスペースとして利用するが、それ以外の時間はミーティングスペースとして利用する
といったことです。
他にも、各部署の従業員がオフィスを利用するシーンを1日の時間軸で検討し、どの時間帯にどのような使われ方が多いのかを整理することで、見つけることもできます。
10.移転先を決める際は「テストフィット」を実施する
移転先のテナントビルを探している際に実施できる「テストフィット」というものはご存じでしょうか。
これは、部屋を契約する前に、大枠のゾーニングやレイアウトを検討してみる取り組みです。
- 会議室はいくつレイアウトできそうか
- 座席はどれくらい用意できそうか
- フリーアドレスならどれぐらいの余裕が出そうか
- 休憩室は作れそうか
など、広さの目安を把握することができます。
そうすることで
- このビルは、狭すぎて必要な機能がレイアウトできない
- このビルは、広すぎてスペースを持て余してしまう
といったことを契約前に把握することができます。
オリバーでもお客さまのご要望に応じて実施しており、適切なオフィスを借りることに貢献しています。
11.数年先を見据えて席数を設定する
移転や改装を実施する時点でのオフィス利用者の人数や各部署の役割などを把握することは、押さえるべき点ですが、その数年先まで見据えたオフィスにすることが必要です。
もし数年後に大幅な増員がある場合は、せっかく作ったオフィスがすぐに手狭になってしまいます。
逆に、部署統合などがおこなわれ、利用人数が減る場合は、スペースが余ってしまいます。
2、3年後の採用計画を踏まえずに、オフィス設計をして席数がたりなくなってしまったということは、発生しやすい問題です。
先の採用計画や、組織を見据えて計画を進めることが大切です。
以上、オフィス移転・改装を成功させるレイアウトのポイントについて解説しました。
社内でオフィスレイアウト変更案への賛同を得るためのコツ
自社オフィスの移転や改装のご担当をされている方にとって、社内の方がレイアウト変更案に賛同してくれるかどうかは気になる点ではないでしょうか。
社内の方がレイアウト変更において一番気になる点は、「自分の身の回りがどう変化するのか」です。
例えば
- 自席のデスクのサイズはどれくらいの大きさになるのか
- 自分の部署の隣には、どの部署がくるのか
- 自分が使うワゴンやロッカー、書庫など収納はどうなるのか
など、新しいスペースで働くイメージが付くかどうかがポイントとなります。
現在使用しているオフィスと比較して、それほど内容が変わらない場合は、反対意見は少ないでしょう。
一方、これまで固定席で運用していた企業が、新たにABWなどフリーアドレスを導入するなど、環境が大きく変化する場合には、懸念の声があがることも多いです。
社内の方が安心して新しいオフィスを利用できるよう、しっかりとした事前の説明が重要となります。
事前説明の際には、
- 環境を大きく変更する理由やオフィス移転・改装の目的の説明
- 新たな運用ルールの説明
といったことを説明すると、社内の方がレイアウト変更案に賛同してくれやすくなるでしょう。
オフィスレイアウトを成功させるための業者選び
移転や改装においてオフィスレイアウトを成功させるためには、オフィス空間の移転・改装経験が豊富な業者を選定することはもちろん大切です。
- どのようなオフィス移転・改装事例があるか
- オフィス移転・改装のプロジェクトマネジメントをしてくれるか
といったことがポイントとなります。
経験豊富な業者に依頼することで、
- 計画の遅れ
- 予算の超過
- 出来上がったオフィスの問題(品質・法律面・使い勝手)
- アフターメンテナンスの問題
といった問題を避けることができます。
また、業者をコンペで選ぶこともできます。
コンペは、数社のオフィス設計パートナーに設計の声がけをし、各社にオフィスデザインの提案をしてもらい、その中から実際に設計をしてもらう最適な1社を選ぶ仕組みです。
幅広い提案を集められるコンペの良さを活かすためには、特徴に違いのある企業を複数社選びコンペに参加してもらうことがコツです。
詳しくは以下を参考にしてください。
→ オフィスデザインコンペの開催を成功させるための6つの工夫
まとめ
以上、オフィス移転・改修を手がける株式会社オリバーの視点から、
- デスクのレイアウトだけではない、オフィス全体のレイアウト「ゾーニング」とは?
- オフィス移転・改装を成功させるレイアウトのポイント11選
- 社内でオフィスレイアウト変更案への賛同を得るためのコツ
- オフィスレイアウトを成功させるための業者選び
についてご紹介しました。
オフィスのレイアウトは、デスクのレイアウトだけでなく、オフィス全体のゾーニングをしっかり計画することが重要です。
よく検討されたオフィスのレイアウトは、
- コミュニケーションが増える
- 生産性・効率をアップする
といった効果を生み出します。
今回のコラムをオフィスレイアウトの考え方として、活用ください。
オリバーでは、オフィス移転・改装のプロジェクトを数多く手がけています。
オフィス空間づくりにお困りの際は、ぜひ当社までお気軽にご相談ください。
オフィスブランドPLACE2.5では、お客さまのビジョンを実現する、唯一無二のオフィス設計を行っています。
また当社では自社オフィスのオフィス見学を実施しています。
今回ご紹介したオリバーのオフィスは全て見学していただくことができます。
詳しくは以下のページをご覧ください。